※この記事は、わが家のセキセイインコを受診させた時の体験記です。
鳥の状態や原因によって対応は異なります。
出血や体調の異変がある場合は、鳥を診療できる動物病院へご相談ください。
仕事の帰り道のことだった。
家族からLINEが届いた。
なんだろう。
開いて、血の気が引いた。
ぴーちゃんが、出血している写真だった。
まず、捕まえられなかった
「とりあえず、カゴに入れて、いつも夜にかけている布をかけて。暗くしておいて」
そう返した。
数秒後。
「だめ。捕まらない」
暴れて、カーテンにも血がついてしまったという。
急いで帰ると、ぴーちゃんはカゴの上にいた。
うちの子は、手で触られるのが嫌いだ。
近づくと寄ってはくるが、捕まえようとすると逃げ回る。
追い回すのもよくない。
仕方がないので、部屋の明かりを消した。
ぴーちゃんは一瞬キョトンとして、動きが止まった。
その隙に捕まえることができた。
羽に、血の跡があった。

素人には、どうしようもない。
ただ、見た目は元気だった。
夜、病院が開いていない
時計は18時半を過ぎていた。
チャッピー(AI)に相談した。
獣医さんに見せたほうがいい、という答えだった。
近くの獣医さんも検索してくれた。
でも、近いところは休診か時間外。
鳥を診てもらえそうな病院は、少し遠い。
ここで、ひとつ思い出したことがある。
ホームページに「鳥」と書いてあっても、電話で確認すると「鳥は診られません」と言われることがある。
動物病院によって、鳥を診られるか、どこまで対応できるかが違う。
行く前に、電話で確認した方がいい。
とりあえず、電話をしてみた
診療時間は18時半まで、と書いてあった。
もう過ぎている。
でも、ダメ元でかけてみた。
数回コールした。
ダメだ、出ない——そう思った矢先。
ガチャ。
「すみません、セキセイインコなんですが、見てもらえますか。原因は分からないのですが、出血しています。いまは落ち着いていて、いつもより元気はない状態です」
「明日の朝なら予約が取れますが、どうしますか」
そう言われ、お願いしますと即答した。
今晩どうすればいいかも、電話で親切に教えてもらえた。
今回は、診療時間を過ぎていたが、電話がつながった。
翌朝の予約と、今晩の対応を教えてもらうことができた。
ただし、大量に出血している、ぐったりしている、呼吸がおかしい——そういうときは、翌朝を待ってはいけない。
鳥を診られる夜間救急へ、まず電話で相談する必要がある。
うちの場合は、出血が止まっていて、様子も落ち着いていた。
翌朝、どうやって運ぶか
会社は休んだ。
朝、恐る恐る覗くと、いつものぴーちゃんだった。
さて、どうやって連れて行くか。
そうだ。
前に爪を切りに行くとき用に買った、プラスチックのケースがあった。
実際には、底にタオルを敷き、その上にキッチンペーパーを敷いた。
後から調べると、ケース内のタオルは爪が引っかかることがあると知った。
次に運ぶときは、キッチンペーパーだけにする。
外からの刺激を減らすため、通気口をふさがない範囲で、周りを布で覆った。

全部を覆ってしまわないこと。
ここは気をつけた。
暑さと雨
移動はバスと電車。
乗り換えが負担かもしれない。
暑い日だったので、保冷用のバッグにタオルを敷いて、ケースごと入れてみた。
それでも暑そうだったので、タオルの間に保冷剤を入れた。
あとで調べると、保温や保冷は一律ではなく、鳥の状態を見ながら判断する必要があると知った。
自転車のほうがいいか——と外を見ると、雨だった。
チャッピーに聞いた。
「雨だと、自転車は危険です」
仕方がない。
揺れを少なくできると思い、バスはやめて徒歩にした。
そのあと、電車に乗り換えた。
電車の中で
発車のベルの音に、ぴーちゃんが怯えた。
ケースを指でトントンとすると、気がまぎれるようだった。

やっと病院に着いた。
出血は、換羽中の長い羽が折れた可能性
受付で、昨日電話したことを伝える。
問診票を書く。
状態を聞かれたので、家族から送られてきた写真を見せた。
写真があってよかった。
チャッピーは、朝のフンの状態も記録したほうがいいと言っていたので、その写真も見せた。
言葉だけでは伝わらないことがある。
呼ばれて、診察室へ。
先生は慣れた手つきでぴーちゃんを捕まえ、ケースから出した。
羽を広げて、状態を確認している。
次の瞬間、何かの羽を抜いているようにも見えた。
(えっ、大丈夫……?)
何をしているのか、こちらには分からない。
顕微鏡で、フンも調べてもらった。
「傷は問題ないですね」
原因は分かりますか、と聞かれた。
分からないんです、と答えた。
最近の調子を聞かれたので、「羽の抜け替わりか、羽が抜けています」と伝えた。
抜け替わりの時期は、長い羽が折れたり、抜ける際に血が多く出やすいですね。
そういう時は、放鳥は控えてください。
たぶん、何かに引っかかって長い羽が折れたのかもしれませんね。
話をしながら、爪も切ってくれた。
状態も悪くない。
薬も必要ない。
ほっとした。
そして「太り過ぎですね!」
ほっとしていると、先生が続けた。
「しかし——太り過ぎですね!」
餌はどれくらいあげていますか、と聞かれた。
「いつも夜に餌入れを替えていますが、何グラムとは測っていません」
「食べ放題ですね」
「運動をさせるのでしょうか?」
そう聞いてみると、
「運動だけじゃ、ダイエットできません」
「人間もそうですが、食べ放題は太ります!」
「1日4グラムくらいにしてあげてください」
「朝晩に分けてもいいし、一度にあげてもいいです。様子を見ながら」
その瞬間、ぴーちゃんの食べ放題ライフは終わりを告げた。
餌の量を測ってみた
獣医さんから指示された量は、1日4グラム。
その夜、いつもどおりの量を入れて、測ってみた。
餌箱に入れていたのは、12グラムだった。
ただ、入れた量と食べた量は違う。
急に減らしていいのかも分からなかったので、まず実際にどのくらい食べているかを測ってみた。

その日の計測では、入れた12グラムから、およそ8グラム分が減っていた。
3か所あった餌箱は、2か所に減らした。

現在は、6グラムから始めている。
餌箱は、朝にはほぼ空になっている。
ぴーちゃんは、いまのところ普段どおり元気にしている。
病院でもらった資料にも、換羽期は毎朝体重を測るようにと書かれていた。
ただ、これが適量かどうかは、まだ分からない。
指示は4グラムだったので、どう減らしていくかは、体重を見ながら獣医さんに相談するつもりでいる。
6グラムは、うちが様子を見ながら調整している途中の量で、ぴーちゃんにとっての正解と決まったわけではない。
餌の量は体格や健康状態によって異なるため、獣医さんに相談して決めてほしい。
今回、役に立ったこと
- 鳥を診てもらえるかどうか、病院へ電話で確認した
- 出血したときの写真を残して、診察で見せた
- 移動用のプラスチックケースを、前もって持っていた
- 普段入れている餌の量と、翌朝に残っていた量を測った
- 自己判断で済ませず、翌朝きちんと受診した
どれも、特別なことではない。
ただ、あの夜にいちばん助かったのは、電話に出てくれた病院の人が、今晩どうすればいいかを教えてくれたことだった。
※これは、わが家で起きた一例です。鳥の状態や原因によって、必要な対応は異なります。
参考
- ふじさわアビアン・クリニック「病院につれて行くまでの注意点」
- ふじさわアビアン・クリニック「応急処置」
- 横浜小鳥の病院「食事制限の方法について」
- 受診時に受け取った「推奨されるお食事について(小型鳥・成鳥)」
- 受診時に受け取った「小型鳥(成鳥)の環境と生活」
